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ニホンモモンガとエゾモモンガの違いを8つの視点で解説

エゾモモンガ トド末
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「ニホンモモンガとエゾモモンガの違いが知りたい」という方は多いのではないでしょうか。どちらも愛らしい姿で人気の小動物ですが、実は見た目・生息地・生態など、さまざまな点で違いがあります

この記事では、「ニホンモモンガとエゾモモンガの違い」に注目し、体重や毛色の違い、目の模様の有無、生息している地域など、8つの視点からわかりやすく解説しています。

例えば、エゾモモンガは北海道にのみ生息し、冬には真っ白に近い毛色になるのが特徴。一方で、ニホンモモンガは本州や九州など広い地域に生息し、やや茶色がかった毛色をしています

モモンガの観察や違いを知るヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

この記事の見どころ

  • 生息地や暮らす環境の違いがわかる

  • 体重や毛色、顔の模様など見た目の違いがわかる

  • 寿命や絶滅リスクの差について理解できる

  • 分類上の関係性やそれぞれの亜種・別種であることが学べる

ニホンモモンガとエゾモモンガの生息地

名前が似ていることから生息地も似ていると思われがちですが、実際には明確な違いがあります。

ニホンモモンガは主に本州・四国・九州の山岳地帯にある森林に暮らしています。比較的標高が高い地域を好み、針葉樹林や広葉樹林が混ざった森を住処としていることが特徴です。

一方でエゾモモンガは、北海道にのみ生息する日本固有の亜種です。平地から亜高山帯まで、北海道の幅広い地域に分布しており、森林だけでなく公園や神社、防風林など比較的人の暮らしに近い場所でも見ることができます。

これらを簡単に表でまとめました。

種類 生息地域 生息環境
ニホンモモンガ 本州・四国・九州 標高の高い森林(針葉樹・広葉樹)
エゾモモンガ 北海道のみ 低地から山間部、公園・防風林など

北海道旅行などでエゾモモンガを観察したい方は、生息環境の特徴を事前に理解して訪れることをおすすめします。ただし、どちらも非常に繊細な生き物ですので、静かに見守ってあげてくださいね。

見た目の違いはどこ?

ニホンモモンガとエゾモモンガはパッと見た感じは似ていますが、よく見ると細かな違いがあります。体長だけでは区別がつきにくいので、体重や体の特徴などを合わせて見ることがポイントです。

分かりやすいよう、両者の違いを表にまとめました。

項目 ニホンモモンガ エゾモモンガ
体長 約15~20cm 約15~18cm
体重 約150~220g 約80~120g(軽い)
毛色 灰色~茶褐色 淡い灰褐色~白っぽい(特に冬毛は淡い)
顔の特徴 目の周りは淡く、模様は目立たない 目の周りに黒くはっきりとしたラインがある
尻尾 平たく長くふさふさ 平たく短めでふさふさ

両者を区別する大きなポイントは体重と顔の模様です。特にエゾモモンガは体重が約80〜120gと軽く、目の周りの黒いラインが非常にくっきりしているのが特徴。ニホンモモンガは体重が重めで目の周囲はそれほど目立ちません。

動物園や観察ツアーでは、これらのポイントを意識して見てみると、それぞれのモモンガの違いや魅力がよくわかりますよ。観察の際は、静かに見守ってあげましょうね。

寿命に差はある?

動物園のエゾモモンガもふもふ動物ほっかいどう イメージ

ニホンモモンガとエゾモモンガは、見た目こそ似ていますが、実は寿命には少し差があります。具体的には、ニホンモモンガは野生環境で約5~6年、エゾモモンガは約3~5年と言われており、ニホンモモンガのほうがやや長生きの傾向があります。

ここで、それぞれの寿命について表でわかりやすくまとめました。

種類 野生環境での寿命 飼育環境での寿命
ニホンモモンガ 約5~6年 約7~8年
エゾモモンガ 約3~5年 約6~9年

こうして見ると、動物園など飼育環境ではどちらも寿命が延びやすく、特にエゾモモンガは野生より長く生きることがあります。

エゾモモンガがニホンモモンガより寿命が短めになるのは、北海道特有の寒さが厳しい環境や、天敵の多さが影響しているためです。どちらも小さく繊細な動物なので、自然界では様々な困難を乗り越えて生きています。

このようなことを考えると、動物園などで見る機会があったら、そっと見守ってあげたいですね。

絶滅危惧種になりやすいのは?

ニホンモモンガとエゾモモンガでは、エゾモモンガの方が絶滅しやすい状況にあると考えられています。なぜなら、エゾモモンガは北海道にしかいない特別なモモンガで、暮らせる場所がとても限られているからです。

次の表で、それぞれのリスクの違いを整理してみましょう。

種類 絶滅リスク 主な理由
ニホンモモンガ やや低い 生息地が広く、本州・四国・九州に分布している
エゾモモンガ やや高い 北海道だけに生息し、森林の減少や開発の影響を受けやすい

エゾモモンガは、森林が道路や建物で分断されてしまうと移動が難しくなり、生息できる場所がどんどん少なくなってしまいます。さらに、北海道の寒い冬に備えるには、安全な巣穴や食べ物が欠かせません。こうした厳しい条件の中で生きているため、ほんの少しの環境の変化でも大きな影響を受けてしまうのです。

もし森でモモンガを見かけたら、静かにそっと見守ることが大切です。私たち一人ひとりが自然に優しく接することで、モモンガたちの未来を守ることにつながりますよ。

ニホンモモンガとエゾモモンガの違いをさらに詳しく

モモンガを調べる女の子もふもふ動物ほっかいどう イメージ

タイリクモモンガとの関係性

エゾモモンガは、タイリクモモンガの亜種です。 つまり、もともとは同じ「種」に属しながら、異なる地域で進化し、それぞれの環境に適応した個体群ということになります。

タイリクモモンガは、ユーラシア大陸の広い範囲に生息するモモンガで、フィンランドやロシア、中国北部などでも見ることができます。その中で、日本の北海道にだけ生息するのがエゾモモンガです。

学術的には、以下のように分類されます。

項目 内容
学名(種) Pteromys volans(タイリクモモンガ)
学名(亜種) Pteromys volans orii(エゾモモンガ)
生息地 タイリクモモンガ:ユーラシア大陸広域
エゾモモンガ:北海道のみ
分類 齧歯目リス科モモンガ属

このように、エゾモモンガは「タイリクモモンガ」という大きなグループに属する仲間でありながら、日本独自の自然環境のなかで暮らす“北海道限定”の特別な存在です。

姿かたちはよく似ていますが、エゾモモンガの方が全体的に色が淡く、ふわっとした印象が強いのが特徴です。観察の際は、毛色や行動にも注目してみると、地域ごとの違いが感じられるかもしれません。

フクロモモンガとは全く別の種類?

フクロモモンガもふもふ動物ほっかいどう イメージ

フクロモモンガとエゾモモンガはまったく別の分類の動物です。 見た目が似ていることから混同されがちですが、分類学的にはまったく異なるグループに属しています。

フクロモモンガはオーストラリアやニューギニア周辺に生息している有袋類で、コアラやカンガルーの仲間です。一方、エゾモモンガは齧歯類(げっしるい)で、リスの仲間になります。

違いをわかりやすく表にまとめました。

項目 エゾモモンガ フクロモモンガ
分類 齧歯目リス科 有袋目フクロモモンガ科
生息地 北海道の森林 オーストラリア、ニューギニアなど
子育て 母乳で育てるが袋はない 育児嚢(いくじのう)をもつ有袋類
見た目 丸い顔、グレーの毛色が特徴 黒いラインが入った個体も多い
鳴き声・性格 警戒心が強く、繊細な性格 よく鳴き、懐きやすい

このように、滑空する能力を持っている点では共通していますが、分類・生態・性格・生息地などは大きく異なります。

フクロモモンガはペットとして流通している一方で、エゾモモンガは野生動物として保護対象であり、飼育は禁止されています。 モモンガという名前に惑わされず、それぞれの個性を正しく理解していくことが大切です。

ムササビとモモンガの違いも解説

ムササビもふもふ動物ほっかいどう イメージ

モモンガとムササビはどちらも「空飛ぶ哺乳類」として知られていますが、実際には姿・生息地・飛膜の構造など多くの違いがあります。

ムササビはモモンガよりもひとまわり大きく、滑空時の姿は「空飛ぶ座布団」と例えられるほどです。

この違いを表にまとめてみましょう。

比較項目 モモンガ(エゾモモンガなど) ムササビ
体長 約15〜20cm(しっぽ含まず) 約27〜48cm(しっぽ含まず)
尾の形 平たく扇状 太くてふさふさ
飛膜の構造 前足と後ろ足の間にある 前足と後ろ足の間に加え、尾と後足の間にも飛膜あり
生息地 モモンガ:北海道(エゾモモンガ)
本州〜九州(ニホンモモンガ)
ムササビ:本州・四国・九州
活動時間 夜行性 夜行性
鳴き声 「チチチ」「ピッ」など高音 低く長い「ギー」「クークー」など

また、ムササビは比較的標高の低い広葉樹林に、モモンガは針葉樹が混ざる高地の森にすみ分ける傾向があります。

見た目や大きさで違いが分かりやすいので、自然観察や動物園で観察する際はその点にも注目してみるとよいでしょう。

ただしどちらも夜行性のため、出会うには運も必要です

エゾモモンガがいる動物園まとめ

エゾモモンガは夜行性で非常に繊細なため、自然の中でその姿を観察するのはとても難しい生き物です。そのため、エゾモモンガに出会うためには、動物園での展示を訪れるのが最も現実的な方法です。

以下に、2025年時点での飼育・展示状況を反映した情報をまとめました。

主な動物園と展示の特徴

動物園名 飼育状況・展示のポイント
旭川市旭山動物園 2024年8月に約20年ぶりの出産。2025年も子どもたちの成長が順調で、昼夜逆転展示により滑空行動が見られることもあります。
おびひろ動物園 2025年6月に14年ぶりに赤ちゃん(3匹)誕生。現在は計8頭を飼育し、展示公開も積極的に行われています。
札幌市円山動物園 2025年5月に「やなぎ」が死亡し、現在はエゾモモンガの展示を行っていません

旭山・おびひろの両園では、夜行性の特性に合わせて「昼夜逆転」の照明が取り入れられており、日中でも活発な行動を観察できる工夫がされています。

エゾモモンガを観察する際の心がけ

エゾモモンガは、北海道の森林にしかいない日本固有の亜種です。木から木へ滑空しながら生活するその姿は、まさに「森の妖精」ともいえる可愛らしさがあります。

ただし、その魅力を感じるためには、静かに、そっと見守る姿勢が大切です。動物園ではそれぞれの施設がエゾモモンガに負担をかけないよう、環境づくりに力を入れています。

訪れる際には、「かわいい」だけでなく「守りたい」という気持ちも持って、彼らの生き方に思いを寄せてみてください。観察の経験が、自然や命を大切に思うきっかけになれば嬉しいですね。

ニホンモモンガとエゾモモンガの違いを8つの視点で解説を総括

ニホンモモンガとエゾモモンガは、見た目こそよく似ていますが、実際には生息地や体の特徴、生態などにさまざまな違いがあります。ここでは記事の内容を振り返りながら、ふたつのモモンガの違いを整理して比較できるよう、重要なポイントを簡潔にまとめました。観察や知識の整理にぜひお役立てください。

  • エゾモモンガは北海道にのみ生息する日本固有の亜種

  • ニホンモモンガは本州・四国・九州に広く分布している

  • エゾモモンガは公園や防風林など人里近くにも現れる

  • ニホンモモンガは標高の高い山岳地帯を好む

  • エゾモモンガは体重が軽く80〜120g程度

  • ニホンモモンガは体重が150〜220gとやや重い

  • エゾモモンガは目の周囲に黒いラインがある

  • ニホンモモンガの顔まわりは色の差が少なく淡い印象

  • エゾモモンガは冬毛になるとさらに白っぽくなる

  • エゾモモンガの寿命は野生下で3〜5年とやや短い

  • ニホンモモンガは野生でも5〜6年とやや長生きする傾向

  • エゾモモンガはタイリクモモンガの亜種にあたる

  • ニホンモモンガとエゾモモンガは分類上は別種である

  • 絶滅リスクはエゾモモンガのほうが高い傾向にある

  • ニホンモモンガは生息地が広いため絶滅の危険性はやや低い

ABOUT ME
もふ子。
北海道在住の女性。
モフモフした動物が大好きで、夫と一緒に、または一人で北海道各地を巡り、動物たちの姿を観察しています。 このブログでは、シマエナガやエゾリスなど、北海道のフワフワで可愛い動物たちを紹介しています。観察スポットや撮影の楽しみ方もお届けしていきますので、ぜひのぞいてみてくださいね。