シマエナガは何を食べる?冬・夏・ヒナの餌をやさしく解説
こんにちは、もふもふ動物ほっかいどうのもふ子。です。
私はシマエナガの白くて丸い写真に一目惚れしてから、休みの日には双眼鏡を持って札幌市内や近郊の公園を歩いています。
実際に野鳥を見ていると、写真で見るだけでは気づかなかったことがたくさんあります。
シマエナガもそのひとつ。
木の枝から枝へ忙しそうに移動しながら、枝や葉をちょんちょんとつついていることがあります。
「何を探しているんだろう?」「シマエナガって何を食べるんだろう?」と気になりますよね。
シマエナガがよく食べるのは、昆虫の卵や幼虫、クモなどのとても小さな生き物です。
冬には木の皮などに隠れている虫を探すほか、イタヤカエデの樹液を飲むこともあります。
木の実を食べることもありますが、虫が食事の中心です。
季節によって食べられるものが変わるので、一年を通してまったく同じものだけを食べているわけではありません。
この記事では、シマエナガが春・夏・秋・冬に何を食べるのか、ヒナは何を食べて育つのか、木の実や樹液も食べるのかなどを、初めて知る方にもイメージしやすい言葉で紹介します。
- シマエナガが普段よく食べるもの
- 春夏秋冬で変わるシマエナガの食事
- シマエナガのヒナが食べるもの
- 木の実や樹液を食べるのか
シマエナガは何を食べる?季節の餌
シマエナガの食べ物を知るときは、春・夏・秋・冬に分けて見ていくとわかりやすいです。
北海道の森は季節によって大きく変わります。
春になると雪がとけ、夏には葉が茂り、秋には木の実ができ、冬には雪に包まれます。
当然、シマエナガが見つけられる食べ物も変わってきます。
北海道が公開しているシマエナガの講座資料では、シマエナガの食べ物はほとんどが虫で、昆虫の卵や幼虫、クモなどを食べると紹介されています。
木の葉や木の皮の裏などにいる虫を探して食べているそうです。
また、植物をまったく食べないわけではなく、ハリギリやヌルデの実を食べたり、2月から3月ごろにイタヤカエデの樹液を飲んだりすることも紹介されています。
(出典:北海道立生涯学習推進センター「シマエナガの生態と暮らし」)
| 季節 | 食べるもの | 見てみたい場所 |
|---|---|---|
| 春 | 昆虫の卵や幼虫、クモなど | 芽や葉が出てきた枝のまわり |
| 夏 | 小さな虫、幼虫、クモなど | 葉や細い枝のまわり |
| 秋 | 虫、クモ、一部の木の実など | 木の枝や実のついた木 |
| 冬 | 冬を越す虫、クモ、樹液、一部の木の実など | 木の皮や細い枝、カエデ類の木 |
ただし、「春はこれ」「冬はこれ」ときれいに分かれているわけではありません。
その場所にどんな木があるのか、その年に虫がどのくらいいるのかなどによっても変わります。
上の表は、季節ごとの違いを知るための大まかな目安として見てくださいね。
いちばんよく食べるのは虫
シマエナガの食事で、まず覚えておきたいのが虫をよく食べる鳥だということです。
白くてふわふわした姿だけを見ると、木の実や種をついばんでいる姿を思い浮かべるかもしれません。
ところが、実際には昆虫の卵や幼虫、クモなどを探して食べています。
シマエナガのくちばしをよく見ると、とても小さくて細いですよね。
太くて硬い木の実をバリバリ割るというより、枝や葉のすき間にいる小さな虫をつまんで食べるのに合った形をしています。

公園でシマエナガを見つけたときも、同じ枝にじっとしていることはあまりありません。
枝へ移動しては何かをつつき、また次の枝へ。見ているこちらが追いつかないくらい忙しく動きます。
私は以前、シマエナガを探すときは「白くて丸い鳥はどこかな」と姿ばかり探していました。
でも食べ物について知ってからは、枝先で何かを探している小鳥にも目が向くようになりました。
すると、ただ飛び回っているように見えていた動きも、「ここでごはんを探しているのかな」と違って見えてきます。
シマエナガを見る楽しみがひとつ増える瞬間です。
冬は虫や樹液を食べる
北海道の冬は雪に包まれます。
そこで気になるのが、「こんなに寒いのに虫なんているの?」ということではないでしょうか。
夏のようにたくさん飛び回っている姿は見えなくても、冬を越している虫はいます。
卵や幼虫のまま冬を越す虫もいて、木の皮やすき間などに隠れています。
シマエナガは、そんな小さな食べ物を探します。
さらに、冬から早春にかけて面白いのがイタヤカエデの樹液です。

北海道の資料では、イタヤカエデが2月から3月ごろに樹液を吸い上げ、その樹液が木の折れた部分や傷から外へ出ると、シマエナガが飲みに来ることがあると紹介されています。
寒い日には、外へ出た樹液が凍っていることもあります。
雪の中で暮らすシマエナガが、木から出てくるものまで食べ物として使っていると思うと面白いですよね。
冬は樹液だけを飲んでいるわけではありません
樹液を飲む姿が印象に残りやすいのですが、シマエナガは冬にも木の皮などにいる小さな虫を探します。
冬も虫を食べながら、樹液や一部の木の実も利用すると考えるとわかりやすいですよ。
冬のシマエナガについてもっと知りたい方は、シマエナガの夏と冬の姿や暮らしの違いも合わせて読んでみてください。
春は子育ての食事にも注目
春になると雪がとけ、木々の芽が動き始めます。
虫の動きも少しずつ増えてきます。そしてシマエナガにとって春は、子育てへ向かう大切な季節でもあります。
この時期に注目したいのは、親鳥が自分のためだけに食べ物を探しているわけではないことです。
ヒナが生まれると、親鳥は小さな虫などを見つけて巣へ運びます。
春の公園でシマエナガを見かけたら、くちばしにも注目してみてください。
何かをくわえていることがあるかもしれません。
ただし、餌をくわえた親鳥を見つけても、後を追って巣を探すのはやめておきましょう。
「どこへ運ぶんだろう」と気になる気持ちはよくわかります。
でも、そこから先はシマエナガの子育ての時間です。
少し離れた場所から見守るくらいがちょうどいいかなと思います。
◆もふ子。のワンポイントアドバイス
春の野鳥観察は冬とは違った楽しさがあります。
ただ、子育て中の鳥にとっては大切な時期。
餌をくわえた鳥を見つけても追いかけず、「子育て中なのかな」とそっと見送るようにしています。
夏は小さな虫を探して食べる
夏になると木々の葉がいっぱいに広がり、虫もたくさん見られるようになります。
シマエナガは葉や枝のまわりを動きながら、小さな虫やクモなどを探します。

冬と比べて食べ物を探せる場所は増えますが、私たちから見るとシマエナガを見つけにくい季節でもあります。
理由は簡単。葉がたくさんあるからです。
「声が聞こえた!」と思って木を見上げても、葉っぱばかり。
ようやく姿を見つけたと思ったら、もう隣の木へ移っていたなんてこともあります。
夏にシマエナガがいなくなるわけではありません。
シマエナガは北海道で一年中暮らしている鳥です。
冬は葉が落ちるので見つけやすく、夏は葉が多いので見つけにくい。
この違いも覚えておくと、「夏はどこへ行ったの?」という疑問がわかりやすくなりますよ。
ヒナは小さな虫をもらう
シマエナガのヒナも虫を食べて育ちます。
親鳥は周りの木を飛び回り、ヒナが食べられる小さな虫などを見つけて運びます。

そしてシマエナガには、とても面白い子育てがあります。
北海道のシマエナガの講座資料では、前年に生まれた鳥などが親鳥の子育てを手伝い、一緒にヒナへ餌を運ぶことがあると紹介されています。
お父さんとお母さんだけではなく、ほかのシマエナガも子育てを手伝うことがあるんですね。
小さな体で何度も餌を運んでいると思うと、見方が少し変わりませんか?
ただ、かわいいヒナを見つけても近くまで見に行くのは控えたいところです。
ヒナや巣には近づかない
親鳥が餌を運んでいるところを見つけても、その後を追って巣を探すのはやめておきましょう。
長い時間近くにいることも避け、親鳥がいつも通り子育てできるように離れて見守りたいですね。
秋は虫や木の実を食べる
秋になると北海道の森は少しずつ冬へ向かいます。
シマエナガは引き続き虫などを探しますが、一部の木の実を食べることもあります。
北海道のシマエナガの資料では、ハリギリやヌルデの実を食べることがあると紹介されています。
ここで気をつけたいのは、「秋になると虫をやめて木の実を食べる」というわけではないこと。
シマエナガの食事は虫が中心です。そのうえで、食べられる木の実なども利用しています。
秋になると何羽かのシマエナガが一緒に動く姿も見つけやすくなってきます。
私も秋の公園では、一羽の白い鳥だけを探すというより、木の中を小鳥の集まりが動いていないかを見るようにしています。
秋のシマエナガについては、シマエナガの秋の様子と観察ポイントでも詳しく紹介しています。
シマエナガは何を食べる?観察の疑問
ここからは、シマエナガの食べ物について、もう少し気になるところを見ていきます。
木の実は食べるの?花粉は?人が置いた餌は?という疑問は、シマエナガを好きになるほど気になってくるところです。
そして食べ物がわかると、シマエナガを探すときに見る場所も少し変わります。
木の実も食べることがある
シマエナガは虫を中心に食べますが、植物からできるものをまったく食べないわけではありません。
北海道の資料では、ハリギリやヌルデの実を食べることがあるとされています。
そのため、「シマエナガは木の実を食べる?」という質問には、食べることはあるけれど、虫のほうをよく食べると考えるとわかりやすいでしょう。
スズメのように地面へ降りて落ちているものを次々についばむ姿を想像すると、少し違います。
シマエナガを観察するときは、木の上のほうや細い枝にも目を向けてみてください。
枝先を行ったり来たりしながら、食べられるものを探していることがあります。
餌台では牛脂を食べることも
シマエナガについて調べていると、牛脂を食べている写真や動画を見かけることがあります。
人が管理している餌台などでは、シマエナガが牛脂をついばむ姿が見られることがあります。
ただし、ここで間違えたくないのが、牛脂がシマエナガの自然の中での主な食べ物ではないということです。
もともと自然の中では、昆虫の卵や幼虫、クモなどを探して食べています。
冬には木の皮のすき間などにいる虫を探し、樹液や一部の木の実を利用することもあります。
餌台で牛脂を食べている姿だけを見て、「シマエナガは牛脂を食べて暮らしている」と考えないようにしたいですね。
自然の食べ物と餌台の食べ物は別に考えよう
シマエナガが餌台の食べ物を口にすることがあっても、それが自然の中でいつも食べているものとは限りません。
シマエナガ本来の食事を知るなら、木の枝や葉のまわりで虫を探している姿にも注目してみてください。
ひまわりの種やパンは食べる?
庭に来る野鳥というと、ひまわりの種やパンを思い浮かべる方もいるかもしれません。
でも、シマエナガについては少し違います。
北海道のシマエナガの講座資料では、植物からできるものはほとんど食べないため、庭の餌台にひまわりの種やパンを置いてもシマエナガは来ないと説明されています。
小さなくちばしで木のすき間にいる虫を探している鳥なので、種をよく食べる鳥とは食事が違うんですね。
シマエナガを見たいからといって、自宅の庭にひまわりの種やパンを置けば呼べるというわけではありません。
私は、シマエナガを見るなら食べ物で呼ぶよりも、自然の中で食事を探している姿を見つけるほうが楽しいと思っています。
「あの枝をずっとつついている」「木の皮を見ている」「何かくわえた!」。
そんな場面に出会えると、かわいい姿を見るだけではなく、シマエナガの暮らしを少しのぞかせてもらったような気持ちになります。
食べる場所を知ると探しやすい
シマエナガが何を食べるのかわかってくると、観察するときにも役立ちます。
大切なのは、シマエナガの顔だけを探さないこと。
木の細い枝や葉のまわりで、何羽かの小鳥が次々と動いていないか見てみてください。
シマエナガは一か所に長く止まってくれるとは限りません。
枝をつついたと思ったら隣の枝へ。そこから別の木へ。
その動きを追っているうちに見失うこともよくあります。
私はまず肉眼で小鳥の動きを見つけて、「あの枝にいる」と場所を確認してから双眼鏡を使うようにしています。
最初から双眼鏡をのぞきながら探すと見える場所がせまくなり、すばしっこいシマエナガを見つけにくいからです。
枝先で小さな虫を探すシマエナガの動きを見たいなら、持ち歩きやすい双眼鏡があると離れた場所から観察しやすくなります。
初めて双眼鏡を選ぶ方は、野鳥観察におすすめの双眼鏡を初心者向けに紹介した記事も参考にしてみてください。
肉眼では「何かをつついている」くらいにしか見えなくても、双眼鏡を使うと、くちばしを枝へ伸ばしている様子まで見えることがあります。
食べている姿を見たいからと近づくのではなく、自分は離れたまま大きく見る。
野鳥観察では、この距離感が大切かなと思います。
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シマエナガはどこで見られる?
シマエナガは北海道で一年を通して暮らしています。
森林だけではなく、木の多い公園などで見られることもあります。
ただ、野生の鳥なので「ここへ行けば必ずいる」という場所はありません。
私もシマエナガを目的に公園へ行って、結局会えなかった日は何度もあります。
その代わり、エゾリスを見つけたり、ゴジュウカラやシジュウカラに出会ったり。
そんな日も北海道のもふもふ観察の楽しみです。
見つけやすさで考えるなら、私は冬が好きです。
木の葉が落ちるので枝が見やすくなり、白いシマエナガの動きを追いやすくなります。
一方、夏は葉が多いので、シマエナガがいても姿を見つけるのがなかなか大変です。
北海道で探してみたい方は、シマエナガはどこで見れる?北海道の地域別観察ガイドで札幌・函館・旭川・帯広・釧路などの探し方も紹介しています。
北海道旅行でシマエナガを探すなら、双眼鏡や野鳥図鑑があると、シマエナガ以外の小鳥に出会ったときも観察を楽しみやすいですよ。
◆もふ子。のワンポイントアドバイス
私はシマエナガだけを探し続けるより、まず小鳥の声や木の中の動きを見るようにしています。
シジュウカラなど別の小鳥が集まっているところにシマエナガがいることもあります。
見つけたら追いかけ回さず、少し離れた場所から動きを見ていると、食べ物を探すかわいい姿に出会えるかもしれません。
▶︎楽天市場で北海道の野鳥の本を探すシマエナガの食事に関するFAQ
Q1. シマエナガは普段何を食べていますか?
A. 昆虫の卵や幼虫、クモなどの小さな生き物をよく食べます。
木の葉や木の皮の裏などを探しながら食べ物を見つけています。
一部の木の実や樹液を食べることもありますが、食事の中心は虫です。
Q2. シマエナガは冬に何を食べますか?
A. 冬を越している昆虫の卵や幼虫、クモなどを探して食べます。
また、2月から3月ごろにはイタヤカエデから出る樹液を飲むこともあります。
ハリギリやヌルデなど、一部の木の実を食べることもあります。
Q3. シマエナガのヒナは何を食べますか?
A. 親鳥などが運んでくる小さな虫を食べて育ちます。
シマエナガでは親鳥だけでなく、ほかのシマエナガが子育てを手伝ってヒナへ餌を運ぶこともあります。
餌を運んでいる鳥を見つけても、巣まで追いかけず離れて見守りましょう。
Q4. シマエナガは木の実を食べますか?
A. 食べることがあります。
北海道のシマエナガの資料では、ハリギリやヌルデの実を食べることが紹介されています。
ただし、木の実が主な食べ物というわけではなく、昆虫の卵や幼虫、クモなどをよく食べます。
シマエナガは何を食べる?まとめ
シマエナガが何を食べるのか調べてみると、白くて丸いかわいらしい姿とはまた違った暮らしが見えてきます。
シマエナガの食事の中心は、昆虫の卵や幼虫、クモなどの小さな生き物です。
そして季節やその場所にある食べ物に合わせて、樹液や一部の木の実を利用することもあります。
- シマエナガは昆虫の卵や幼虫などをよく食べる
- クモもシマエナガの食べ物になる
- 冬も木の皮などにいる小さな虫を探す
- 冬から早春にはイタヤカエデの樹液を飲むことがある
- ハリギリやヌルデなど一部の木の実も食べる
- ヒナには親鳥などが小さな虫を運ぶ
- 食べ物を知るとシマエナガを探す場所も見えてくる
シマエナガを見ると、どうしても真っ白な顔や丸い体に目がいきます。
私もやっぱり最初はそこに目がいきます。
でも、次に会えたら少しくちばしの先にも注目してみてください。
枝をちょんちょんとつついていたり、葉のまわりをのぞき込んでいたり、何か小さなものをくわえていたりするかもしれません。
「今、何を食べたんだろう?」と思って見ていると、シマエナガ観察がまた少し面白くなります。
シマエナガも来るのかな。
来たら何を食べているのかな。
答えを知ってから観察するのも楽しいですが、こんなふうに「次はここを見てみよう」と思えることも、野鳥観察の面白さですよ。



