エゾタヌキはクマに襲われない?本当の理由と例外を詳しく解説
こんにちは、もふもふ動物ほっかいどうのもふ子。です。
私は北海道のもふもふした動物が大好きで、休みの日には双眼鏡を持って札幌市内や近郊の公園を歩いています。
最近では夫と北海道内を旅行しながら、森林公園や動物園などで野生動物を見ることも増えました。
北海道には、エゾタヌキとヒグマの両方が暮らしています。
そこで気になるのが、「エゾタヌキはクマに襲われない」という話です。
大きなヒグマとエゾタヌキが出会ったら、エゾタヌキの方が危ないように見えますよね。
では、本当にエゾタヌキはクマに襲われないのでしょうか。
調べてみると、「エゾタヌキはヒグマに絶対に襲われない」と言える根拠は確認できません。
ただし、ヒグマがいつもエゾタヌキを狙って食べているわけでもありません。
つまり、「絶対に襲われない」ではなく、「ヒグマがいつも狙っている動物ではない」と考えると分かりやすいです。
この記事では、エゾタヌキとヒグマがどんな暮らしをしているのかを見ながら、「クマに襲われない」と言われる理由を分かりやすく紹介します。
- エゾタヌキは本当にクマに襲われないのか
- ヒグマは普段何を食べているのか
- エゾタヌキとヒグマが同じ森で暮らせる理由
- 北海道でエゾタヌキを見るときの注意点
エゾタヌキはクマに襲われないって本当?
まず知っておきたいのは、「ヒグマが普段エゾタヌキを狙っていない」ことと、「絶対に襲わない」ことは違うということです。
エゾタヌキとヒグマが何を食べ、どのように暮らしているのかを見ると、この違いが分かりやすくなります。
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージ絶対に襲われないわけではない
「エゾタヌキはクマに襲われない」と聞くと、ヒグマがエゾタヌキだけは襲わないように感じますよね。
しかし、ヒグマがエゾタヌキを絶対に襲わないと証明されているわけではありません。
札幌市円山動物園では、エゾタヌキを北海道に暮らしているタヌキの仲間として紹介しています。
森や森の近く、川や沼がある場所などで暮らし、ネズミ、カエル、鳥の卵、魚、昆虫、ミミズ、木の実など、いろいろなものを食べます。
ただし、円山動物園のエゾタヌキの説明には、「ヒグマには襲われない」「ヒグマがエゾタヌキを避ける」といった説明はありません。
簡単に言うと
ヒグマがエゾタヌキをよく食べているという話はありません。
しかし、それだけで「ヒグマは絶対にエゾタヌキを襲わない」とは言えません。
野生動物は、人が見ていない場所でも暮らしています。
北海道の広い森の中で起きていることを、すべて人間が確認することはできません。
そのため、「襲われた記録をほとんど見ないから、絶対に襲われない」と決めることはできないんですね。
反対に、「ヒグマなら何でも襲う」と考えるのも違います。
ヒグマにはヒグマの食べ物があり、エゾタヌキにはエゾタヌキの暮らしがあります。
まずは、それぞれの動物について見てみましょう。
エゾタヌキはどんな動物?
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージエゾタヌキは、北海道に暮らしているタヌキです。
札幌市円山動物園によると、頭からおしりまでの長さは50~60cmほど。体重は4~8kgほどです。
ただし、大きさや体重は一頭ずつ違います。また、季節によっても変わります。
北海道の冬はとても寒いですよね。
エゾタヌキは寒い冬を乗り切るため、秋になると体に脂肪をためます。
さらに冬毛になるので、夏よりも丸く、もふもふして見えることがあります。
あの丸い姿を見ると、ぬいぐるみのようでかわいいですよね。
北海道のもふもふ動物が好きな私にとっても、冬のエゾタヌキはとても気になる存在です。
でも、かわいく見えても野生動物です。
エゾタヌキは主に夜に活動します。
昼間は木の根元や岩のすき間などにある巣穴で休んでいることが多く、暗くなってから食べ物を探しに出かけます。
また、同じ場所に何頭ものタヌキがフンをする「ため糞」という、おもしろい習性もあります。
エゾタヌキが北海道のどんなところにいるのか知りたい方は、エゾタヌキの生息地と北海道で見られる場所も参考にしてください。
◆もふ子。のワンポイントアドバイス
野生のエゾタヌキを見つけても、近づいたり追いかけたりせず、その場から静かに見るのがおすすめです。
双眼鏡があると、離れた場所からでも顔や毛並み、歩いている様子までよく見えますよ。
野生動物を離れた場所から見るなら、初心者でも使いやすい8倍くらいの双眼鏡があると便利です。
双眼鏡を選ぶときに迷ったら、初心者向け双眼鏡の選び方も参考にしてください。
ヒグマは何を食べている?
次にヒグマです。
ヒグマと聞くと、大きな動物を追いかけて食べている姿を想像する人もいるかもしれません。
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージでも、ヒグマは肉だけを食べている動物ではありません。
草や木の実、昆虫、動物など、いろいろなものを食べます。
札幌市によると、春にはフキやミズバショウなどの植物を食べます。
冬を越せなかったエゾシカなどの死体を食べることもあります。
夏になると、植物だけではなくアリなどの昆虫や果実も食べます。
そして秋には、ドングリ、クルミ、ヤマブドウなどをたくさん食べ、冬に備えます。
| 動物 | よく食べるもの | 暮らし方 |
|---|---|---|
| エゾタヌキ | 昆虫、ミミズ、カエル、小動物、魚、木の実など | 主に夜に活動する |
| ヒグマ | 草、昆虫、木の実、果実、動物など | 広い場所を歩いて食べ物を探す |
こうして見ると、エゾタヌキとヒグマには共通点があります。
どちらも一種類の食べ物だけを食べているわけではないんですね。
もちろん、大きなヒグマにはエゾタヌキを傷つけるだけの力があります。
でも、だからといって、ヒグマがエゾタヌキを見つけるたびに追いかけて食べるわけではありません。
ヒグマはタヌキを狙っている?
ここが「エゾタヌキはクマに襲われない」という話を考えるときの大事なところです。
ヒグマは、いつもエゾタヌキを探して食べているわけではありません。
ヒグマは季節によって、手に入りやすいものを食べながら暮らしています。
例えば秋に木の実がたくさんあれば、それも大切な食べ物になります。
わざわざ動いているエゾタヌキを見つけて、追いかけて、捕まえなければ食べられないわけではありません。
ここを難しく考える必要はありません。
「襲われない」の意味
「ヒグマはエゾタヌキを絶対に襲わない」のではなく、「エゾタヌキばかりを狙って食べているわけではない」と考えると分かりやすいです。
また、「エゾタヌキにはヒグマが嫌がる特別なにおいがある」「ヒグマはエゾタヌキだけを襲わない」といったことも、確認できる公的な情報にはありません。
そのため、エゾタヌキにはヒグマに襲われない特別な力がある、と考えない方がよいでしょう。
エゾタヌキにも敵はいる?
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージでは、エゾタヌキには敵がいないのでしょうか。
もちろん、そんなことはありません。
エゾタヌキは体重が数kgほどの動物です。
自分より大きな動物と出会えば危険になることもありますし、自然の中では病気やケガなどで命を落とすこともあります。
さらに、私たち人間の生活に近いところでは、車も大きな危険になります。
エゾタヌキは夜に活動するため、道路を渡ることがあります。
北海道を夜に車で走っていると、キタキツネやエゾシカなどが急に道路へ出てくることがありますが、エゾタヌキも同じです。
車を運転する私たちも、野生動物が出てくる可能性を考えておきたいですね。
エゾタヌキがクマに襲われないと言われる理由
では、なぜ「エゾタヌキはクマに襲われない」と言われるのでしょうか。
エゾタヌキとヒグマは同じ北海道に暮らしていますが、いつも同じ場所で行動しているわけではありません。
食べ物や活動する時間なども見ながら考えてみましょう。
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージ同じ森でもいつも会うわけではない
エゾタヌキとヒグマは、同じ森で暮らしていることがあります。
でも、同じ森にいるからといって、毎日のように出会うわけではありません。
これは私たちの暮らしに置き換えると分かりやすいかもしれません。
同じ町に住んでいる人でも、毎日会うとは限りませんよね。
野生動物も同じです。
エゾタヌキは森だけではなく、森の端や川の近くなどでも暮らしています。
さらに、主に夜に活動します。
昼間は巣穴などで休み、暗くなってから食べ物を探しに出かけます。
一方、ヒグマは食べ物を探しながら広い範囲を歩きます。
そのため、同じ地域にエゾタヌキとヒグマがいても、いつも顔を合わせるわけではありません。
同じ森に住んでいることと、いつも近くにいることは別なんですね。
食べ物が同じこともある
エゾタヌキとヒグマは、まったく違うものを食べているわけではありません。
例えば、どちらも果実や昆虫などを食べることがあります。
秋の森では、いろいろな動物が木の実や果実を食べています。
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージひとつの木の実を、一種類の動物だけが食べるわけではありません。
ただし、エゾタヌキとヒグマでは体の大きさが大きく違います。
必要な食べ物の量も違いますし、食べ物を探して歩く範囲も違います。
そのため、「食べ物が同じだから、いつも取り合いになる」と考える必要はありません。
森の中では、いろいろな動物が同じ場所にある食べ物を利用しながら暮らしています。
クマの巣の近くなら安全?
インターネットでは、「タヌキはクマの巣の近くに住むので安全」という話を見かけることがあります。
でも、この話をそのまま信じるのはおすすめできません。
エゾタヌキが木の根元や岩のすき間などを巣穴として使うことは知られています。
しかし、「ヒグマに守ってもらうため、わざとヒグマの近くに住んでいる」と言える根拠は確認できません。
ヒグマとエゾタヌキが助け合って生活している、と考える必要もありません。
昔話と本当の生態は別
タヌキやクマは昔話にもよく登場します。
そうしたお話を楽しむのはいいですよね。
ただし、昔話やインターネットで広まった話と、本当の野生動物の暮らしは分けて考えましょう。
また、森で穴を見つけても、中をのぞき込まないようにしてください。
外から見ただけでは、どんな動物が使っている穴なのか分かりません。
野生動物が休んでいたり、子育てをしていたりする可能性もあります。
穴を見つけたら近づかず、そっと離れるのが安心です。
出会えば危険になることもある
エゾタヌキとヒグマが近くで出会ったら、どうなるのでしょうか。
これは、「必ずこうなる」とは言えません。
そのときの距離や食べ物の有無などで、動物の行動は変わるからです。
ヒグマにはエゾタヌキよりはるかに大きな体と力があります。
そのため、「ヒグマはエゾタヌキを絶対に襲わないから、近くにいても大丈夫」と考えることはできません。
そして、私たち人間にとって特に大切なのがここです。
エゾタヌキがいてもヒグマがいないとは限りません
エゾタヌキとヒグマが暮らす場所は重なることがあります。
エゾタヌキを見つけても、「ここにはヒグマはいない」と考えないでください。
エゾタヌキを探して森へ入る場合でも、ヒグマへの注意は必要です。
森ではヒグマにも注意する
北海道の森や山でエゾタヌキなどの野生動物を探すなら、ヒグマのことも考えておきましょう。
「エゾタヌキを見たい」「野鳥を見たい」と思うと、つい動物探しに夢中になってしまいます。
私も双眼鏡を持って公園を歩いていると、「もう少し先まで行ったら何かいるかな」と思うことがあります。
でも、動物を見ることより安全の方が大切です。
ヒグマの出没情報が出ている場所へ、野生動物を見るために無理に入る必要はありません。
また、熊鈴や熊撃退スプレーを持っているから安全、というわけでもありません。
◆もふ子。のワンポイントアドバイス
北海道で野生動物を見に行くときは、出かける前にその場所のヒグマ情報を確認しています。
動物を見つけることより、無事に帰ってくることの方がずっと大切。
少しでも不安を感じる場所には無理に入らないようにしています。
北海道の森や山へ入る機会がある方は、熊撃退スプレーや熊鈴などのヒグマ対策用品についても、出かける前に知っておくと安心です。
熊撃退スプレーについては、熊スプレーとヒグマ対策についてまとめた記事でも詳しく紹介しています。
道具を持つことも大切ですが、まずはヒグマに出会わないように行動すること。
北海道で自然観察を楽しむなら、ここは忘れないようにしたいですね。
エゾタヌキは動物園でも見られる
「エゾタヌキを見てみたい!」という方は、野生のエゾタヌキだけを探す必要はありません。
動物園で見る方法もあります。
私は森林公園だけではなく、夫との北海道旅行で動物園や水族館にもよく立ち寄ります。
動物園には、野生動物とは違った良さがあります。
野生ではエゾタヌキを見つけても、すぐに草むらや森の中へ入ってしまうかもしれません。
でも動物園なら、体の形や毛の色、歩き方などをじっくり観察できます。
「思っていたより足が短い」「冬毛になるとこんなに丸く見えるんだ」といった発見もありますよ。
野生動物を探してヒグマがいる可能性のある森へ入るより、初めてなら動物園で観察するのもおすすめです。
エゾタヌキを見て興味を持ったら、北海道の動物が載っている図鑑を一冊持っていると、食べ物や足跡なども調べられて観察がさらに楽しくなります。
エゾタヌキには車も危険
エゾタヌキについて考えるとき、ヒグマだけに注目する必要はありません。
エゾタヌキにとって身近な危険のひとつが車です。
出典:もふもふ動物ほっかいどう イメージ
エゾタヌキは夜にも活動します。
食べ物を探して移動している途中で、道路を渡ることもあります。
夜の北海道を車で走っていると、道路の横から急に動物が出てくることがありますよね。
キタキツネやエゾシカだけではなく、エゾタヌキが出てくることも考えて運転したいところです。
また、毛が抜けて弱っているエゾタヌキを見かけることもあります。
かわいそうに見えても、素手で触ったり、食べ物をあげたりするのは避けましょう。
野生動物が人から食べ物をもらうことを覚えると、人の近くへ来るようになることがあります。
すると道路へ出たり、人とのトラブルにつながったりする可能性もあります。
かわいいからこそ、近づきすぎない。
私はこれも、北海道の野生動物を見るときに大切なことだと思っています。
エゾタヌキとクマのよくある質問(FAQ)
Q1. エゾタヌキは本当にクマに襲われないのですか?
A. 「絶対に襲われない」とは言えません。
ただし、ヒグマが普段からエゾタヌキばかりを狙って食べているわけでもありません。「絶対に襲われない」ではなく、「ヒグマがいつも狙っている動物ではない」と考えると分かりやすいです。
Q2. エゾタヌキには天敵がいないのですか?
A. いいえ。エゾタヌキは無敵な動物ではありません。
自分より大きな動物との出会いだけでなく、病気や交通事故なども危険になります。
Q3. エゾタヌキとヒグマは同じ森にいるのですか?
A. 同じ地域で暮らしていることはあります。
ただし、エゾタヌキは主に夜に活動し、ヒグマは広い範囲を歩きます。
同じ森にいても、いつも近くにいるわけではありません。
Q4. エゾタヌキがいる場所ならヒグマはいませんか?
A. いいえ。エゾタヌキがいるからといって、ヒグマがいないとは言えません。
北海道の森や山へ入るときは、エゾタヌキの目撃情報とは別に、ヒグマの出没情報も確認しましょう。
Q5. 野生のエゾタヌキを見つけたらどうすればいいですか?
A. 追いかけたり、食べ物をあげたりせず、少し離れた場所から静かに見ましょう。
写真を撮りたいときも、エゾタヌキが逃げるほど近づくのは避けたいですね。
双眼鏡があれば、離れたところからでもゆっくり観察できます。
エゾタヌキはクマに襲われない?まとめ
「エゾタヌキはクマに襲われない」という話は、とても気になりますよね。
でも、ここまで見てきたように、エゾタヌキがヒグマに絶対に襲われないと決まっているわけではありません。
ヒグマは草や木の実、昆虫、動物など、いろいろなものを食べます。
そして、その季節に手に入りやすい食べ物を探しながら暮らしています。
エゾタヌキを見つけるたびに追いかけて食べる動物ではありません。
そのため、「ヒグマはエゾタヌキを絶対に襲わない」と考えるより、「エゾタヌキはヒグマがいつも狙っている動物ではない」と覚えておくと分かりやすいです。
- エゾタヌキがヒグマに絶対襲われないとは言えない
- ヒグマがいつもエゾタヌキを狙っているわけではない
- 同じ森にいてもいつも出会うわけではない
- エゾタヌキがいてもヒグマがいないとは限らない
- 野生のエゾタヌキには近づかず静かに見る
私は北海道でもふもふ動物を見ていると、かわいい姿だけでなく、「この動物はどんな毎日を過ごしているんだろう」と考えることがあります。
エゾタヌキも同じです。
北海道の寒い冬を乗り越え、夜になると食べ物を探して歩き、同じ森にはヒグマをはじめ、いろいろな野生動物が暮らしています。
そう考えると、ただ「かわいい」と見るだけだったエゾタヌキが、少し違って見えてきませんか。
もし野生のエゾタヌキに出会えたら、追いかけず、食べ物もあげず、少し離れた場所からそっと見てみてください。
丸い体で森の中を歩いていく姿を静かに見送る。
それくらいの距離が、私たちにもエゾタヌキにも、ちょうどいいのかなと思います。



